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好きを表現するのに、複雑な言葉はなくていい。 『アイスクリーム』ができるまで

洗濯の沼にますますハマりつつある、歌うたい。けんいちです!

毎月25日にお届けしております新曲シリーズ!12月にお届けした『ワレラ洗濯探偵団』に続き、今月も、自分の「好き」を歌で表現してみました。

その名も、『アイスクリーム』!!

そう、わたしはアイスが好き。
今年はえらい暖冬で、例年よりアイスの消費がはげしい我が家。

みなさんもアイスクリームは好き!!
………ですよね!?

夜中に、コンビニにふらっとアイスを買いに行ったりしませんか?
ぼくは、スウェットのまま、よく出かけます。

そんなアイスへの想いを、歌にしてみました!
まずは、聴いてみてください!!

★『アイスクリーム』はSpotifyやApple Musicなど、各種音楽配信サービスで配信中!詳しくは、コチラ


………どうですか!?

アイスクリーム、とけそー!
わ!わ!わ!わ!いそごー!
アイスクリーム、とけそー!
わ!わ!わ!わ!いそごー!

ただただ、連呼しております(笑)。

何ひとつ複雑な歌詞は登場しないけど、ぼくがアイスをどれだけ好きかは、伝わったんじゃないかな…!?

好きを伝えるのに複雑な言葉は、なくてもいいんだ!

メロディーやリズムのチカラって、すげー!!

これが、新曲『アイスクリーム』への、ぼくの感想です。音楽を長年続けてきて、こんなシンプルなことに今更気づいた(笑)。

さて、今回も歌が完成するまでの「道のり」を紹介します!

===

「好き × 好き = しあわせ」を、もう一度!

なぜ、ぼくがアイスクリームの歌をつくろうと思ったのか…?

それは、ワレラ洗濯探偵団で、自分の好きなことを歌にしてみたら、すごく楽しかったの!!

これは自分のなかで歴史的大発見で、好きな「歌づくり」で、好きな「洗濯」について歌をつくってみたら、楽しさが倍増する!

「好き」×「好き」=「しあわせ」

この方程式は、ノーベル化学賞ものかもしれない。

でも、ぼくは洗濯が大好きだけど、洗濯で歌をつくるなんて、これまで考えたことなかった。だって、洗濯やで(笑)。だれが聴きたいねん…。

「自分の好きを、歌でおすそ分けしましょう !」

一緒に曲をつくっている佐渡島さんから、こう言われて、ちょっと半信半疑ながら歌をつくりはじめた。

でも、作ってみたら、すごく楽しかった!
歌も洗濯も、より好きになった!!
洗濯ともだちも、できた!!!

だから、もう一回、この掛け算したい!

そうして、アイスクリームの歌ははじまった。


アイスクリームと森村の思い出

本題に入る前に、アイスの思い出を少しだけ。

さかのぼること20年。
高校卒業後、プラプラしていたぼくには、
365日、遊ぶ友人がいた。

彼の名前は、森村。

「ちょっと無理するのが楽しい」

これが、森村とぼくの、ヒマをこじらせて生まれた謎のポリシー。

ふたり以外の誰かを交えて遊ぶと、その後は誰も一緒に遊んでくれなくなった……。しかし、そんなことは全くおかまいなしのぼくら。

そんな森村の口癖は、

「きたがわくん、アイスいこうや」

すると、ぼくは決まって答える。

「いこ」

アイスクリームは、ぼくらにとって、お互いの関係を確かめ合うハンドシェイクのような存在だったのかもしれない。真冬でも、アイスを食べていた。わざわざ車から降りて、白い息を吐きながら。「ちょっと無理をする」の延長線上にある行為だったのかな。いま思うと、意味不明な習慣だ。

これが原体験なのかは分からないが、昔からアイスが好きなのだ。

バニラ
チョコレート
ストロベリー
モナカ
シャーベット
ソフトクリーム

どれも、大好きだ!!


アイスが好き以上の歌詞が、全く思いつかない…。

さて、本編に戻ろう!

新曲の制作に向けて、まず佐渡島さんに相談してみた。

「次は、アイスクリームが好きという歌にしようと思うんですが、どう思います」

「いいですね。」


この「いいですね」の真意が分からない……。

直後にぼくは、こうも言った。

「でも、『アイスが好き』以上の歌詞が思いつかないんです……」

「え!? 

いやいや、自分でアイスと言い出したのに、本気ですか!?

ちゃんと考えてる……?」

佐渡島さんの立場であれば、こうなっても、おかしくないところ。



しばらくの沈黙があった後で、佐渡島さんは、こう言った。

「リズムが気持ちいい感じにすると、いいんじゃないですか?」

なるほど!!


「バニラ、チョコレート、ストロベリー...」

アイスの味は英語だから、リズムにのせやすい!


それだ!!!

そうと決まれば、題材と何を組み合わせるか。

「アイスクリーム」×「ポップ」
「アイスクリーム」×「演歌」
「アイスクリーム」×「バラード」
「アイスクリーム」×「ブルース」
「アイスクリーム」×「オールディーズ」

いろいろ想像してみて、「ポップ」に決定!

そこからさらに細分化。

ぼくが書いてきた歌の中でもアイスクリームって、いちばんカラフルな題材。

もう、振り切ろう。

フルスイングで明るい曲にしよう。
ライブで色とりどりの風船が頭上を舞う。
そんな曲にしたい!!


聴くとハッピーになれる! 最高のフレーズ誕生。

コンセプトが決まればフレーズ作り

覚えやすいように、
短いフレーズで繰り返せるものにしたい。

色々とボイスレコードに吹き込んでみた!

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その結果、いいフレーズが生まれた!!


あいすくりーむ、とけそーいそごー!


メロディーと歌詞が同時に浮かぶラッキーパターン!
さいこうだ!

しかし、なんだ?「とけそーいそごー」って……!?

まあいい。メロディーが繰り返しになってるから、韻を踏めさえすればリズムが生まれる。あとで調整しよう。

ただ、ここで大きな問題が起こった。

さて、これ以上、書くことがない……。

わかっていたことだった。

ぼくはアイス好き。

そう、アイスが好き。

好きなんだけど、好き以上の言葉はない!

そうだ!1回、逆を考えよう。

好きではなく、嫌いを考えてみよう!

アイスを食べるにあたって、何がストレスか……?

何だろう?

強いていうなら、溶けるのがイヤ。

カチコチで食べたい。

ぼくはコンビニに行って、アイスを買って帰ったら、まず急速冷凍に入れる。そんで手洗いして、ぐちゅぐちゅぺーして(うがいね)、「さて固まったかな?」と、袋から取り出して食べる。

このこだわりを歌詞に落とし込めば、
「とけそー、いそごー」がこのまま使える!

ここから、「あーでもない」「こーでもない」とこねくりまわし、1番まで形にした音源がコレ!


早速、佐渡島さんに聴いてもらった!


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最高の感想!!!

聴くとハッピーになれる!
歌って、つくづくそんな存在でありたいんです。


ところが、ここで泥棒が登場。 おい、ちょっと待って!

ここから2番の歌詞づくり。早速、相談だ!

「佐渡島さん。2番はどうなるといいと思います?」

「そうですね…。

 やっぱり次は、食べるといいんじゃないですか?」

「なるほど………。

 ぼく、泥棒を追いかけようと思ってるんです。」

「?」


この時の「間」を鮮明におぼえている(笑)。

電話越しに佐渡島さんの「?」が伝わってきた。
飛んできたと言ったほうが適切かもしれない。

なんというか、ギャートルズのアレです。

佐渡島さんの「?」がゴーンです。

ちなみに、ギャートルズのエンディング曲は最高です。


さてさて、ま、そりゃそうだ。

泥棒ってなんだ……??
なんの脈略もない!

何か言い出しそうな佐渡島さんの口をふさぐように、「とりあえず、やってみます!」とだけ言って、試しにデモをつくってみた。

とりあえずリズムを重視!

できた!

「ドロボウ、逃走(トウソウ)」

おっと、歌詞としては全く意味がわからない……!!

そこで、まず妻に聴いてもらった。

「いいやん!」

え?

え?

まじ?


よし、佐渡島さんにも聴いてもらおう。


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よかったぁ………

これで良いのか分からないけど、信頼してるこの2票は、ぼくにとって何より心強い2票だ。

こうして泥棒は誕生した(笑)。


さすがのsugarbeans! 魔法がかかった!!

そして、曲づくりはアレンジへ。

いつも編曲をお願いしているsugarbeansに相談!

彼から、開口一番に言われた言葉。

「これ、今まででアレンジが1番むずかしい……」

うーん……そうだよなぁ…。

ぼく、ここんところ、シンプルな曲作りにこだわってるんだけど、アレンジする身としては骨組みだけ送られてきて、それを毎回違う様に装飾するのは大変だ。

特に超フルスイングのポップって、既にやりつくされてるから、オリジナリティーを出すのは難しいはず。

「とりあえずやってみる」

そう言われた2日後。

「できたよ。聴いてみて〜」とメール。

早速、ダウンロードして再生。


こ、これは……

さいこうやーん!!!!!

(ほんとぼく気楽なもんよね 笑)


何回も何回も、再生、再生!
また再生!


ワクワクがとまらない!
絶対にライブで楽しいやつ!!
バンドでやったら最高のやつ!!!

こういうのって、実は超むずかしいんです……!
ライブ映えする曲を作るのって、本当に難しい!!

それをやってのけたsugarbeans。

彼がこれまで培ってきた経験と努力に、
最大級の敬意と心からの感謝を送ります。

ほんまに、ありがとう!!!


何も考えずに聴ける歌って、いいなと思う

こうして完成した『アイスクリーム』。

これが歌詞カードです!

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見事なまでに、シンプルな歌が誕生しました(笑)。

でも、何も考えずに聴ける歌って、いいなと思うんです。

だって、歌って、聴く人の日常を彩ったりしてくれるでしょ?

ぼくは歌う人でもあるけれど、聴く人でもあるわけで、世の中が色んな歌で溢れたらいいなぁ…と思うわけです。

何も考えずに楽しめる曲があってもいいじゃないですか。

ぼく、お酒は一滴も飲めないんですけど、音楽には酔います。

ベロベロです。
ひとりで夜中に踊ったりしてます。
しかも、自分の歌で(笑)。

歌を聴いて楽しくなったり、
苦しくなったり、
感情を動かされたり。

たくさんある音楽の中から、
ぼくの音楽をみつけてくれて、
聴いてくれて、気に入ってくれたら、
嬉しいなぁ……。


あ!そうだ!

森村とぼくのポリシーである
「ちょっと無理するのがたのしい」も、
実は、曲の中で実践しています(笑)。

「アイスクリームが・・・」のところに、
めっちゃ高いキーの人いるでしょ?

実は、ぼく高いキーの裏声を出せないんですよ。

どこかに落としちゃいました。
誰か、ぼくの裏声が落ちてたら、拾っておいてください。
(すみません、だせないだけです)

でも、今回、頑張って挑戦してみました!

1回、高い人ソロで聴いてみてください

うーん、やっぱり、ちょっと苦しかった(笑)。

完成した音源では、サウンドエンジニアの上野さんが、手直ししてくださってます。

ぼくとしては、楽しい挑戦でした!
(そんなこと言ったら、上野さんに怒られるかな)

上野さん、今回の音もさいこうっす。

Piano , Programming & Arranged by sugarbeans

そして

Mixed & Mastered by 上野 洋

ふたりとも、本当にありがとう!!


【次回予告】2月の新曲のテーマは…??

さてさて!

毎月25日にお届けしております新曲シリーズ!
来月のテーマは………

「歌っている自分の気持ちをさらけだす。」

アイスクリームから一転、シリアスなテーマです(笑)。

こんなに歌が好きだと言いながらも、
歌うことって、ぼくにとって、大変なことでもあるんです。

アヒルや白鳥って、水の上から観ると優雅で余裕に見えるけど、実は水の中で、ひっっっっっっっしで足をバタバタさせてるじゃないですか。

ぼくが、白鳥やアヒルかどうかはさておいて、そのバタバタを歌で伝えたいと思ってます。

ちなみに、今のところ、どんな歌になるか、全く見えていません。
(大丈夫かよ……)

でも、3月8日に開催するレターズで、みんなに等身大の想いを伝えたいと思ったので、チャレンジしてみようと思います!

お楽しみに!!


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<編集協力:井手桂司>

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